ロックダウン?否、日本人なら「自粛」で乗り切れる!
2020年3月30日(月)20時半過ぎに東京都知事が記者会見。
「4月1日から都がロックダウンする!」との噂が出まわっていましたが、どうやらデマのようで皆さん胸をなで下ろしていることと存じます。
とはいえ、東京はじめ首都圏の感染拡大抑止の状況は必ずしも良い方向には進んでおらず、まだピークを乗り越えたとは言えない状況であり、先が見えていませんね。志村けんさんのご逝去のニュースはショッキングでしたね。誰もが身近にコロナウイルスの脅威を肌で感じのではないでしょうか。数%の死亡率とは言え、志村さんのようについ先日までTVで元気な姿を見せていた方が、わずか数時間・数日のうちに病状が急に重篤になって亡くなるという現実を、まざまざと知ったのではないでしょうか。

志村けんさんご逝去のニュース A man wearing a protective face mask walks past in front of a huge screen reporting death of Japanese comedian Ken Shimura, who died after being infected with the new coronavirus, in Osaka, western Japan March 30, 2020.(VOA記事2020年3月30日付「Popular Japanese Comedian Dies from Coronavirus」より)
TVのニュースで見るような欧米の「ロックダウン」が日本の首都圏でありうるとすれば、感染拡大阻止のための切り札ではあり、効き目はありますが最後の手段でもあります。予防的に早めにやるというよりは、もはや最悪の事態(パンデミックによる日本全体への蔓延、大量の死亡者、社会秩序の崩壊など)を避けるための、都市や国家として取り得る最後の手段です。そして、これは「諸刃の剣」であって、感染拡大阻止にも効く代わりに経済には大打撃。短くても数週間続くわけですから、日本にとって経済的に立ち直れない程の打撃になります。
まだ、日本はロックダウンという切り札を切るところまでの感染拡大ではないので、安倍首相や小池都知事が言うように、「ギリギリの重大局面」と認識して、ここを踏ん張ることが肝心です。
特に、日本の場合、ロックダウンという切り札は切らず、むしろ韓国型の自粛要請・勧告のより強力な推進でいく方向性の方が、国民性にもあっているのではないかと思われます。(韓国型の対策は後述部分をご参照ください。)日々の感染者数がこのまま増加の一途をたどる場合、また都知事が記者会見にてより強力な自粛要請をしてくるでしょう。都が近隣の県と共に「外出自粛」を求める方向はますます強まると思います。
よく、「日本はロックダウンは法制度上できない。強制力がない要請しかできない。」という人がいますが、それも非常事態における日本人の考えや行動を分かっていないと思います。確かに、日本は法制度上欧米のような強制力のある措置はできず、どっちみち要請がベースになります。しかし、日本人の素晴らしいところは、いざという時の協調性、危機に瀕しても利己的にならず周囲に配慮し、思いやりをもって自らを自制する国民性があるところです。東日本大震災でも随所で見られました。社会がコロナ禍で危機に信している状況では、首長が要請すると企業も個人も、その社会的責任をそれなりに自覚して、社会全体の求めに強調し、配慮をする国民なんですよ。私は日本人の国民性を信じています。
そこでご参考まで、 「韓国の例」です。(参照: 「韓国の大邱市はロックダウンにならなかったのになぜ東京が?東京と
大邱の比較!」( https://news.yahoo.co.jp/byline/pyonjiniru/20200328-00170137/ )より)
日本の場合、欧米のようにいざとなったら国家が市民を統制できる権限を有する国ではなく、統制せずとも「自粛」という極めて日本人的な社会全体への「忖度」「配慮」を重んじ、かつそれが機能する国なので、むしろ韓国の例が参考になると思います。
韓国は3月29日(日)現在で、前日比で105名増、累計で9,583名。世界で10番目。この韓国で最も感染者が拡大したのが大邱市。韓国の感染者の7割方を占める(3月27日の数字で6,516名)で、東京都の約21倍。死亡者(96名)も東京(5名)の約19倍。日本全体の国内感染者(1,467名)の約4.4倍。(ちなみに新興宗教団体「新天地イエス教会」で発生した集団感染がまさにこの大邱市)
・・・にも拘らず、韓国は国家としても都市としてロックダウンはしませんでした。最も感染大な大邱市も自粛で乗り切ています。端的には、空港、駅等の閉鎖など公共交通機関を止めておらず、主要幹道を物理的に止めておらず、警察が取り締まるなどの都市間の封鎖を行っておりません。
韓国の大邱市がとった処置及び市民に求めた規則はびっくりするような奇策ではなく、むしろ当たり前のことを当たり前のようにしっかりとやった、ということです。韓国人の真面目さ、協調性、危機に際した団結や自制心に心から拍手です。日本人も必ずできると思う所以です。
○ 大邱市がとった処置:
・ 日常生活でのマスクの着用(2月18日)
・ 幼稚園の休園
・ 全ての集会の禁止
・ 新学期開校の2週間延長
・ 不要不急の外出の自制
・ クラブなど社交場やカラオケ店への営業自制の勧告
・ 自制しない場合の行政命令による集会や集合の禁止措置
・ 教会に対する4月5日までの礼拝中断
・ スポーツジム、映画館、小劇場に対する4月5日までの休業勧告、等
○ 大邱市が市民に求めた規則
1.外出と移動は最小化し、集会はしばらく自粛する。
※ 宗教行事以外にもカラオケ、インターネットカッフェなど人が密集する営業店の運営を3月28日まで中断する。
2.手洗いなどの個人衛生を徹底させ、食事の際のルールを順守する。
※ 手洗いと人との距離を2メートル空け、少し離れて食事をし、対話も少なくし、相手との間隔を空けるよう努める。
3.症状がある場合は出退勤をせずに至急1339(疾病管理本部)もしくは保健所に電話する。
4.完治者も隔離解除者も健康状態をチェックし、社会的距離を開けることに積極的に協力する。
5.心理的距離は縮め、お互い安否を確認する。
※ 電話やメール、SNSなどで連絡を取る。
いかがですか?当たり前のことですよね。日本人なら自らの判断と努力で、「自粛」で乗り切れます。ロックダウンなんかより経済的にもまだ傷は小。日本人のど根性を見せましょう。
(了)


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「4月1日から都がロックダウンする!」との噂が出まわっていましたが、どうやらデマのようで皆さん胸をなで下ろしていることと存じます。
とはいえ、東京はじめ首都圏の感染拡大抑止の状況は必ずしも良い方向には進んでおらず、まだピークを乗り越えたとは言えない状況であり、先が見えていませんね。志村けんさんのご逝去のニュースはショッキングでしたね。誰もが身近にコロナウイルスの脅威を肌で感じのではないでしょうか。数%の死亡率とは言え、志村さんのようについ先日までTVで元気な姿を見せていた方が、わずか数時間・数日のうちに病状が急に重篤になって亡くなるという現実を、まざまざと知ったのではないでしょうか。

志村けんさんご逝去のニュース A man wearing a protective face mask walks past in front of a huge screen reporting death of Japanese comedian Ken Shimura, who died after being infected with the new coronavirus, in Osaka, western Japan March 30, 2020.(VOA記事2020年3月30日付「Popular Japanese Comedian Dies from Coronavirus」より)
TVのニュースで見るような欧米の「ロックダウン」が日本の首都圏でありうるとすれば、感染拡大阻止のための切り札ではあり、効き目はありますが最後の手段でもあります。予防的に早めにやるというよりは、もはや最悪の事態(パンデミックによる日本全体への蔓延、大量の死亡者、社会秩序の崩壊など)を避けるための、都市や国家として取り得る最後の手段です。そして、これは「諸刃の剣」であって、感染拡大阻止にも効く代わりに経済には大打撃。短くても数週間続くわけですから、日本にとって経済的に立ち直れない程の打撃になります。
まだ、日本はロックダウンという切り札を切るところまでの感染拡大ではないので、安倍首相や小池都知事が言うように、「ギリギリの重大局面」と認識して、ここを踏ん張ることが肝心です。
特に、日本の場合、ロックダウンという切り札は切らず、むしろ韓国型の自粛要請・勧告のより強力な推進でいく方向性の方が、国民性にもあっているのではないかと思われます。(韓国型の対策は後述部分をご参照ください。)日々の感染者数がこのまま増加の一途をたどる場合、また都知事が記者会見にてより強力な自粛要請をしてくるでしょう。都が近隣の県と共に「外出自粛」を求める方向はますます強まると思います。
よく、「日本はロックダウンは法制度上できない。強制力がない要請しかできない。」という人がいますが、それも非常事態における日本人の考えや行動を分かっていないと思います。確かに、日本は法制度上欧米のような強制力のある措置はできず、どっちみち要請がベースになります。しかし、日本人の素晴らしいところは、いざという時の協調性、危機に瀕しても利己的にならず周囲に配慮し、思いやりをもって自らを自制する国民性があるところです。東日本大震災でも随所で見られました。社会がコロナ禍で危機に信している状況では、首長が要請すると企業も個人も、その社会的責任をそれなりに自覚して、社会全体の求めに強調し、配慮をする国民なんですよ。私は日本人の国民性を信じています。
そこでご参考まで、 「韓国の例」です。(参照: 「韓国の大邱市はロックダウンにならなかったのになぜ東京が?東京と
大邱の比較!」( https://news.yahoo.co.jp/byline/pyonjiniru/20200328-00170137/ )より)
日本の場合、欧米のようにいざとなったら国家が市民を統制できる権限を有する国ではなく、統制せずとも「自粛」という極めて日本人的な社会全体への「忖度」「配慮」を重んじ、かつそれが機能する国なので、むしろ韓国の例が参考になると思います。
韓国は3月29日(日)現在で、前日比で105名増、累計で9,583名。世界で10番目。この韓国で最も感染者が拡大したのが大邱市。韓国の感染者の7割方を占める(3月27日の数字で6,516名)で、東京都の約21倍。死亡者(96名)も東京(5名)の約19倍。日本全体の国内感染者(1,467名)の約4.4倍。(ちなみに新興宗教団体「新天地イエス教会」で発生した集団感染がまさにこの大邱市)
・・・にも拘らず、韓国は国家としても都市としてロックダウンはしませんでした。最も感染大な大邱市も自粛で乗り切ています。端的には、空港、駅等の閉鎖など公共交通機関を止めておらず、主要幹道を物理的に止めておらず、警察が取り締まるなどの都市間の封鎖を行っておりません。
韓国の大邱市がとった処置及び市民に求めた規則はびっくりするような奇策ではなく、むしろ当たり前のことを当たり前のようにしっかりとやった、ということです。韓国人の真面目さ、協調性、危機に際した団結や自制心に心から拍手です。日本人も必ずできると思う所以です。
○ 大邱市がとった処置:
・ 日常生活でのマスクの着用(2月18日)
・ 幼稚園の休園
・ 全ての集会の禁止
・ 新学期開校の2週間延長
・ 不要不急の外出の自制
・ クラブなど社交場やカラオケ店への営業自制の勧告
・ 自制しない場合の行政命令による集会や集合の禁止措置
・ 教会に対する4月5日までの礼拝中断
・ スポーツジム、映画館、小劇場に対する4月5日までの休業勧告、等
○ 大邱市が市民に求めた規則
1.外出と移動は最小化し、集会はしばらく自粛する。
※ 宗教行事以外にもカラオケ、インターネットカッフェなど人が密集する営業店の運営を3月28日まで中断する。
2.手洗いなどの個人衛生を徹底させ、食事の際のルールを順守する。
※ 手洗いと人との距離を2メートル空け、少し離れて食事をし、対話も少なくし、相手との間隔を空けるよう努める。
3.症状がある場合は出退勤をせずに至急1339(疾病管理本部)もしくは保健所に電話する。
4.完治者も隔離解除者も健康状態をチェックし、社会的距離を開けることに積極的に協力する。
5.心理的距離は縮め、お互い安否を確認する。
※ 電話やメール、SNSなどで連絡を取る。
いかがですか?当たり前のことですよね。日本人なら自らの判断と努力で、「自粛」で乗り切れます。ロックダウンなんかより経済的にもまだ傷は小。日本人のど根性を見せましょう。
(了)


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