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2020/07/27

英雄逝去: 韓国を救った師団長の突撃

 ちょっくら多忙で2週間ほどブログを書く時間がありませんでした、スミマセン。

 2020年7月10日(金)、朝鮮戦争における韓国の救国の英雄、白善燁(ペク・サンヤプ)大将が99歳のご長寿にて静かにご逝去されました。日本ではほとんどニュースになっていませんが、本当に韓国にとって救国の英雄でした。文在寅韓国大統領は、自らの偏狭な考えから白将軍を「親日の売国奴」と見なして生前から冷遇し、ご逝去に際して葬儀や埋葬も冷遇。悲しい話です。実は防大生の頃、ご本人にお会いしたことがあります。豪傑タイプではなく、冷静冷徹な判断力と燃えるような愛国心や義憤を併せ持ち、眼光鋭く、それでいて物腰の柔らかい好々爺でした。我々日本人も是非覚えておくべき真の英雄のお話しを読んでやってください。
MajGen Paik Sun Yup
白善燁准将(第1師団長当時)

<朝鮮戦争以前>
 白善燁大将は、1920年、日本統治下の平壌近郊で生まれ、満州国軍官学校(日本でいう予科士官学校)を首席で卒業。本来なら日本の陸軍士官学校に留学するところ、戦時中で留学がなくなり、満州国軍将校として対ゲリラ戦に従事。ご本人の意識としては、朝鮮民族の誇りを胸に、大日本帝国陸軍の将校教育を受けて育ち、大東亜共栄の夢を抱き、満州国軍所属の帝国軍人として当時の任務に邁進した。そして、終戦を満州国軍中尉として平壌にて迎える。

 戦後、新生統一朝鮮国家の創生に燃えようと、知己のある民族派指導者の事務所に勤務。そこでは若き日の金日成とも接触している。ところが、朝鮮国家の建国どころか米ソの南北分断統治下となる。朝鮮半島の北半分はソ連の占領下で、金日成がみるみる力をつけ、日本帝国主義の先棒を担いだ!との理由で自分のよく知る軍人仲間が粛清される状況を見て、自分にもいつか起こる危険を肌で感じ、故郷を離れてソウルに渡る。南側にて、韓国軍の前身である南朝鮮国防警備隊に入隊する。

 朝鮮半島は、第2次世界大戦の終了の1945年から1949年の間に、北はソ連、南は米国が主導する分断国家として歩き始めた。創成期の韓国軍は旧帝国陸軍将校が基幹要員であり、入隊時の中尉からあれよあれよの間に連隊の創設を任され連隊長(中佐)に。1950年6月の朝鮮戦争勃発までの間、旧軍エリートだった白中佐はメキメキと頭角を現し、北朝鮮が突然の奇襲攻撃を開始した6月25日の時点では、事実上の国境となった北緯38度線の東西90キロを担任する第1師団長(大佐)を拝命していた。その日、白師団長は軍の高級課程に入校中で師団を離れていた。

<激戦朝鮮戦争>
 南朝鮮=韓国にとっては全くの奇襲を受けた形となり、北朝鮮の突然の奇襲的総攻撃で事実上の南北の国境だった北緯38度線を突破され、一挙に侵攻を甘受してしまう。なんと、4日で首都ソウルが陥落。攻めてくる北朝鮮の追撃を恐れて、まだまだ川の南岸に逃げようと住民が橋に殺到しているのに、韓国軍はソウルを流れる漢江に架かる橋を住民ごと過早に爆破し、逃げられなかったソウル市民は北朝鮮軍に手を上げざるを得なくなり、後年「漢江の悲劇」と名がついた。

 そのくらい、韓国軍は北朝鮮軍に押されに押された。当時、終戦後に駐留していた米軍が南朝鮮から撤退していた。中共軍とは戦い慣れた旧帝国陸軍育ちの将校がメインだった韓国軍は、旧日本軍の装備に加え米軍供与の装備で米軍の訓練を受けており、恐らく北朝鮮軍を舐めてかかっていたのだろう。北朝鮮軍は中共軍の装備や教育訓練を受けていない。T-34などの主力戦車を始めとしたソ連軍の装備で、ソ連軍の顧問団の下で教育訓練を受けていた。圧倒的な火力と装甲打撃力、そして前進する際に市民を先頭に立たせる非人道的進撃。押されに押された韓国軍は、いや韓国政府は、もはや朝鮮半島南端の釜山周辺に押し込められた。もはや風前の灯火。

<師団長、突撃す>
 そんな血みどろの戦場で、自らはマラリヤに罹ってフラフラになりながらも、敗走する韓国軍の将兵達を叱咤激励する白師団長(准将)の姿があった。

 場所は多富洞(タブドン)、釜山の北方約100キロの地方都市大邱(テグ)の更に北約10キロの山間の隘路。釜山に追い込まれた南朝鮮(韓国)の市民の生命・財産を守る最後の防波堤となる場所。韓国軍はここまで押されに押されてきたが、ここを突破されると一挙に釜山まで侵攻されてしまう。白師団長はこの多富洞防衛の意義・重要性が痛いほど分かっていた。しかし、現実問題として目の前にいる将兵達を見ると、師団とは名ばかりでもはや部隊編成もグダグダ状態。敗走に次ぐ敗走の将兵達は、我先に敵の弾の飛んで来ない後方に下がろうと浮き足立ち、地に足がついておらず、目も座っていない。南朝鮮の市民の生命・財産、政府の命運がどうなるかなんて知らない、どうでもいい、もはや自分の命が助かることしか頭にない。白師団長は、このままでは一挙に抜かれてしまい、南朝鮮=大韓民国という国が無くなってしまう危機感を肌で感じていた。一刻も早く立て直さねば、と焦っていた。

 一方、米国が奇襲侵攻を受けた韓国軍に送ったスミス支隊(連隊戦闘団規模の勢力)という救援部隊が押し込まれた韓国軍とともにこの戦場に来ていた。米国は韓国軍の値踏みをしていたとも言える。米国は韓国を救うために米軍を本格的に投入し、若きアメリカ青年達の命をかけて守るに値する米国の死活的国益の架かる国なのか、その指標は「自分の国は自分で守る」という国家や、国民、軍の気概であった。その試金石としてスミス支隊という旅団にも満たない勢力を援軍を派遣したのだろう。スミス支隊は、劣勢の韓国軍と肩を並べて北朝鮮軍と戦いながら、同時に実際の韓国軍の戦いっぷりを見ながら韓国軍将兵の国を守る気概を査定していたと言える。白師団長には、それも主要な考慮事項だったに違いない。このままでは頼みの米国からも見離される、と。

 白師団長は情熱溢れる猛烈な愛国心を持つ一方、冷静緻密な分析力と冷徹果断な状況判断力を併せ持つ優秀な指揮官だった。当面の危機の焦点である目前の山、つい先日まで我が陣地だったが今や敵の最前線。この敵に対し、逆襲により再び奪取することを決心。ここで必要なのは、相対戦闘力で劣る物理的な劣勢への対策。韓国軍の貧弱な火力戦闘では敵に近づくことすら難しい。そこでスミス支隊の野戦砲・迫撃砲等の火力支援戦闘能力に目をつけた。米軍に敵の頭上に突撃支援射撃をしてもらい、敵の頭を下げさせ、この間に1師団が敵のすぐ近傍まで走り、最後は匍匐前進で敵陣地目前までにじり寄る。そして、米軍の突撃支援射撃の最終弾弾着とともに突撃開始。敵は米軍の猛烈な野戦砲の砲撃を受けて、頭を上げられない。最終弾がいつかも知らない北朝鮮。他方、韓国軍は予め米軍と最終弾弾着の時間を調整している。北朝鮮軍が米軍の突撃支援射撃で身を硬くしているスキに、時刻規制をした各級指揮官の時計をゴーサインに「突撃にー、、、(最終弾弾着時間)進め‼」で全員が立ち上がって敵陣地に突撃する。あとは至近距離の銃撃戦と銃剣格闘の肉弾戦。まさに、国を守る気概の権化のような場面である。

 白師団長は目前の敵のいる山への突撃を至短時間に偵察、計画の後、スミス支隊に行って火力支援の調整を済ませた。そして最後に残った最も厄介な仕事は、敗走し浮き足立った将兵達の目に今一度祖国防衛の炎の点火をし、突撃する気にさせる仕事だった。

 この時、白師団長が浮き足立った将兵達を座らせて落ち着かせつつ、一旦火の消えた闘魂に火入れをした有名な訓示内容(抜粋)は以下のようなものだった。これを聞いた将兵達はもう一度銃を手に取り、敵のいる山を睨み、故郷や愛しき家族の安寧を祈って決死の突撃を敢行した。突撃は成功、朝鮮戦争序盤戦で初の勝利であり、共に戦ったスミス支隊の、否、米軍の信頼を勝ち得た。これを契機に韓国軍将兵の国を守る気概は復活し、じ後の長く辛いシーソーゲームに耐えて国を守り切った。そのキッカケとなったのが、以下の白師団長の魂の叫びである。

 「諸君、連日連夜の激闘、誠にご苦労様、感謝の言葉もない。よく今まで頑張ってくれた。だがここで我々が負ければ、我々は祖国を失うことになる。我々がこの多富洞を失えば大邱が敵の手に落ち、大邱を失えば釜山の陥落はもう目に見えている。そうなればもう我が民族の行く所はない。今、祖国の存亡がこの多富洞の戦闘の成否に掛かっているのだ。我々にはもう退がる所はないのだ。死んでもここを守らなければならないのだ。見よ、我々を助けに地球の裏側からやってきた米軍が、我々を信じ、あんな谷底で戦っているではないか。信頼してくれている友軍を裏切ることが大韓の男にできようか。いまから師団長の俺が先頭に立って突撃し陣地を奪回する。諸君は俺に続け。もし俺が退がるようなことがあれば、誰でもいいから俺を撃て。間もなく米軍の突撃支援射撃が始まる。支援射撃の最終弾とともに突撃する。よし、前進開始、俺に続け!」 (1950年8月21日、多富洞488高地を前にして)

 この訓示のあと、師団長が先頭を切って前進開始。将兵はこれに続いた。師団長自ら先頭を切って突撃をするなんて前代未聞である。だが、白師団長の冷静な分析と韓国軍将兵のハートに火をつけた熱い訓示と陣頭指揮の突撃により、前述のように突撃は成功。韓国軍はこれを契機に戦況を逆転した。まさに救国の英雄。この時の白師団長の突撃無くして、現在の韓国はない。この世に存在しなかったかも知れない。

<私見ながら>
 前述したように、あの時多富洞に白将軍がいなかったら、あの訓示がなかったなら、或いは、白師団長自ら先頭を切って突っ込む突撃がなかったなら、・・・・今の韓国の繁栄はなかったでしょう。敗走した将兵もろとも、釜山で北朝鮮に殲滅され、韓国という国家は亡くなっていたでしょう。

 そんな救国の英雄に対し、文大統領は自らの偏狭な主義主張から、「親日」のレッテルを張って冷遇し、葬儀についても徹底して冷遇しました。唯一、韓国軍だけは政府の制止を振り切って陸軍墓地にて軍隊葬を敢行し、救国の英雄に報いました。まだ韓国軍には心ある軍人たちがいるのが嬉しい限りであり、救いですね。

 防衛大学校の学生時代に、白善燁将軍にお会いしたことがあります。しかも光栄にも、韓国にて朝鮮戦争の戦史研究のため主要な戦場を白将軍ご自身にご説明頂く機会を得ました。この多富洞の突撃についても、現地にて白将軍自らご堪能な日本語でご説明いただきました。多富洞の突撃について、ある防大生が旧日本陸軍をやや蔑んだ表現をし、白将軍の指揮統率や現代の韓国軍に賛辞を述べた際のこと、白将軍はその言葉をさえぎってこう仰いました。「いやいや、貴方のお国(日本のこと)の帝国陸軍から教えていただいたことを忠実に守っただけですよ。旧帝国陸軍の教育訓練は素晴らしかった。現在の韓国軍は、米軍のドクトリンや装備を取り入れているがそれは形の話。不屈の精神や拳(こぶし)の風格は米軍なんかじゃない、旧帝国陸軍のマインドです。私の頭の中には、満州国軍官学校での教育訓練や中国国境での戦闘で先陣を切っていった貴方のお国の先輩方の立派な戦いぶりが今でも理想形としてある。常に与えられた任務の完遂を目指して、常に自分のことは後回しにして部下将兵の世話をし、叱咤激励し、目の前の目標を立てては自ら先頭に立って部隊を引っ張り、その目標を達成させる。常に笑顔で、父や兄のような存在だった。軍人として、ずっと追い続けても追いつけない憧れの姿だった先輩方が大勢いた。しかも皆、若くして祖国を離れた辺境の戦場に倒れていった無名の英雄でしたよ。私は今も忘れられない。」・・・私こそ、この言葉が忘れられません。その後の自衛隊幹部としての人生で、白将軍のこの言葉は常に私の心の中にありました。

 白将軍、心から哀悼の誠を捧げさせていただきます。
 (合掌)


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2020/07/11

イージスアショア配備撤回は間違っている

 数週間古い話ですみません。
 友人からイージスアショア撤回問題について見解を求められたので、ブログにて回答させていただきます。
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米国のロッキード・マーティンの施設にあるイージス・アショアの上部構造(wikiより)

イージスアショアの配備撤回
 6月15日夕、河野防衛大臣は弾道ミサイル防衛の縦深性が期待された迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の配備計画の停止を、突如表明。
 理由は、配備を検討していた秋田県と山口県に対し、ブースターの一部の落下は演習場内に収まるよう改修するから大丈夫、と説明してきたが、改修コストが予想をはるかに超えるため、断念せざるを得ない、ということ。
 このニュースを受け、勉強不足なマスコミ各社は、イージスのそもそも迎撃ミサイルとしてのウェポンシステムそのものにも言及して、はじめから使い物にならないかのようなクソミソな批判を喧伝。

ちょっと待て、本質は何だ?
 ちょっと待って、論点がおかしい。「ブースターの落下が演習場内に収まるように改修する」という杜撰な防衛省の地元への説明は確かに非がある。しかし、本質を見誤っている。日本に核ミサイル攻撃を甘受するのか否かの問題のはず。日本を守るためのイージスアショアによる迎撃ミサイル発射の際に、ミサイルをロケット噴射で上空に推進する役目のブースターは、役目を終えると重力で外れて落下していく。これが洋上だったら人が住んでいないので問題にならないが、陸上配備のイージスの場合は、確率論の話ながら、落下する場所が演習場内に収まるとは言い切れない。ここをどう捉えるかが問題の本質のはずだ。本質的な議論のために少し乱暴な表現をすれば、ブースターが演習場外の住宅地に落下して生じる物理的被害と、日本の首都東京や主要都市に弾道ミサイルによる核攻撃を受けて生じる物理的被害・政治経済的影響の比較分析の問題ではないだろうか。後者を何としてでも避けるための努力がイージスアショアの導入であって、その際の問題点がブースターの演習場外落下の可能性である。

 地元は可能性の絶無を求めるでしょうよ。しかし、いつどの方向に攻撃されるかわからない弾道ミサイル攻撃に対応するイージスアショアの防空ミサイルに、「ブースターの落下を演習場内に収めるように改修せよ」というのが無理な相談。弾道ミサイルの迎撃ミサイルなんだから、弾道ミサイルに命中する迎撃ミサイルの精度が何よりの本質。ブースターの落下のコントロール?なんて枝葉も枝葉の問題である。では、「ご安心ください、ブースターは100%演習場内に落下するように回収できました。但し申し訳ないことに、迎撃ミサイルの命中精度が落ちました、すみません。」なら配備できてめでたしめでたし?なのか。

 要するに、沖縄の在日米軍基地問題と本質は同じ。我が国防衛のために、在日米軍を沖縄という戦略的重要性のある場所に置かせていただく。地元にはご苦労をかける。だから様々な補償や沖縄振興の措置をとる。これと同様、我が国防衛のために、イージスアショアを秋田県と山口県に置かせていただく。ブースター落下の可能性の問題への補償と地域振興の措置を篤くとらせていただく。・・・こう言う話じゃないの?

「飽和攻撃されて金のムダ」は間違っている
 蛇足ながら、更に2点ほど。「イージスアショアなんて高い装備を米国に買わされるのはバカバカしい。北朝鮮が何発も何発も飽和攻撃をしてきたら、初めの数発を迎撃できても、どっちみち何発か当たるんだから。やるだけ金の無駄だ。」という件と、「イージスアショアが配備撤回なら、これを機会に『敵基地攻撃能力』を持つべきだ。」という件、という議論について私見ながらコメントさせていただく。

 まず「北朝鮮の飽和攻撃には敵わないのだから、お金のムダなのだ論」だが、勉強不足も甚だしい。現行のイージス艦は、各艦のイージスシステムが200個以上の目標を捕捉し、同時に10個目標を迎撃できる。これを海上自衛隊は8隻保有している。ここ数年の最新SM-3の迎撃(実射)実績では外していない。90%を超えて100%に近似するところまで来ている。100%とは言わないまでも、理論的には飽和攻撃に手も足も出ない状態ではない。しかしながら、艦艇搭載である以上、船は補給も必要だし定期的なメンテも乗組員の休養も必要なので、実は1/3しか実戦配備できない。しかも、海上自衛隊のイージス艦の任務は弾道ミサイル防衛の専任ではない。多様な任務をこなす各種海自艦艇の一翼として多様な任務につく。これを強力にバックアップするのが陸上イージスだったはずなのだ。よって、陸上イージスは金のムダではない。確かに金はかかるが、陸上イージスは非常に重要な弾道ミサイル防衛の要だったのだ。

「これを機に敵基地攻撃能力を論」なんて有り得ない
 次に「これを機に敵基地攻撃能力を持とう論」だが、理論としてはあり得るが、現在の日本の認識ではその論法が成り立つ可能性はない。そんな議論がまともにできる日本なら、そもそも陸上イージスのブースター落下可能性で配備の撤回には至らないでしょ。ムリなんですよ。今の日本人の常識では。まぁ、議論はいいけどね。実現可能性なんてout of眼中な話だ。

河野大臣、アンタが国民を啓蒙しなきゃダメでしょ!
 そもそも、イージスアショア導入の本質は、北朝鮮や中国の弾道ミサイル防衛の強化だったはず。度重なる北朝鮮の弾道ミサイル開発及び多目標に指向される核弾頭の開発により、北朝鮮の弾道ミサイルによる核攻撃が日本国民の生命・財産の「今そこにある危機」と認識したのではなかったか?イージスアショアは、日本全体を24時間365日警戒できる弾道ミサイル防衛の強力な縦深性をもたらすものだったはずだ。イージスアショアは、元々はイージス艦に搭載された防空ミサイルの陸上設置型を言う。日本の弾道ミサイル防衛の要であるイージス艦のSM-3を、地上配備でオーバーラップして文字どうり「魔を払う盾=イージス」を提供するものだったはず。エセのニワカ軍事アナリスト?や勉強不足の記者達が、この陸上イージスをあたかも欠陥品のようにボロカス言うが、勉強不足も甚だしい。イージス艦の防空能力は、弾道ミサイルの迎撃の90%以上まで能力が向上している。これを陸上からのイージスによるオーバーラップで100%に近づけようという取り組みだった。

 こんな正論は普通の常識的な政治家では国民に説明できない。できる可能性があるのは宇宙人=河野大臣のみ。そういう意味でアンタに期待していたのに。宇宙人っぷりが違う方に働いて、早々にイージスアショアを切りやがった。違うぞ河野!アンタ本質を理解しているはずだ。宇宙人のアンタなら、他の常識的政治家が真っ青になる「国民に正論をかまして啓蒙する」なんて所業が出来るはず。制服自衛官も期待していたはず。もう制服脱いだから俺が言ってやる!河野!見損なったぞ!逃げるな!

(了)

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2020/07/04

国家安全法下、香港を離れる活動家の無念の声を聞け!

国家安全法の猛威と活動家の離脱
 2020年6月30日、中国政府が香港国家安全維持法を正式に香港へ施行することとなり、香港では活動家狩りの渦中、香港の辻々で活動家達が武装警察に検挙されるシーンがマスコミの報道で伝えられる。このような中、民主デモの女神と言われたアグネス・チョウをはじめ、若手活動家が続々と活動組織の解散や離脱、そして香港を去る決意表明をしている。彼らは今後も海外から活動を継続するつもりだ、と言いつつもその目には闘志が感じられない。「最後まで戦う」と力強く語っていた彼らすら、現実に中国政府の国家権力の凄まじさを香港の街で見せつける状況を甘受せざるを得ない。すぐそばに迫る身の危険を痛切に感じての決心のようだ。悲しいかな、これが国際情勢の現実である。
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(写真)「香港国家安全維持法」をめぐり、香港では抗議行動が起こっている(2020年7月2日付BBC記事「【解説】香港の「国家安全法」なぜ人々をおびえさせるのか」より)

国家安全法下の香港人の恐怖
 実際、国家安全法の何が怖いのか?
 ザックリ言えば、国家安全法が施行された香港では、中央政府から見て離脱・転覆・テロ・外国勢力との結託に当たる行為は、国家に対する犯罪を犯したと見做され、最低3年、最高で無期懲役が科される。
 街に出て公然と反対を叫ぶ香港人が逮捕されているが、我々がマスコミを通じて目にするこうしたシーンはむしろ一部に過ぎず、ほとんどの一般の香港人は、これまで当たり前のように自由に声を上げていた香港のマスコミやオピニオンリーダー達と同様に、声を上げるのを控えているのだ。判断基準が曖昧なために、過去の発言等で既に目をつけられ、自分の今後の発言が逮捕の引き金になるやもしれないことに戦々恐々としているのだ。
 要するに、国家安全法の導入が香港の法制度の基盤を変えてしまったのだ。この法律には、香港内に国家安全法に基づく法と秩序維持のため、中央政府の法執行官が常駐することを認めている。もはや、「法と秩序」の判断基準は一国二制度に基づく香港スタンダードは通用せず、中央政府から見ての判断基準にとって変えられたのだ。文字通り中国の一部になってしまった。

活動家の無念
 民主派活動組織(政党)デモシスト(香港衆志)の党首ネイサン・ロー(羅冠聰)、民主デモの女神アグネス・チョウ(周庭)、不屈の闘志ジョシュア・ウォン (黄之鋒)らの脱退の弁は以下の通り。彼らの行間に無念が声が聞こえる。
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(写真)国際社会はチョウ(左)とウォンを見殺しにしたのか(写真は2019年8月、デモ扇動の疑いで逮捕され、釈放された2人) Anushree-REUTERS (2020年7月1日付Newsweek記事「Citing Safety, Hong Kong Democracy Groups Close Facing China Security Law」より)

 ネイサン・ロー(羅冠聰): (ロー氏は7月1日、ビデオリンクにて米下院外交委公聴会で証言した際、中国政府に収監されるのを恐れ、「香港に戻るのが心配だ」と発言。2日には香港を脱出し、「国際レベルでの擁護活動を継続していく。・・・リスクを鑑みて、今は私の個人的な居場所や状況についてはあまり明かさないことにする。」とメディアに声明。

 アグネス・チョウ(周庭): ツイッター
Agnes Chow 周庭    @chowtingagnes
私、周庭は、本日をもって、政治団体デモシストから脱退致します。これは重く、しかし、もう避けることができない決定です。
絶望の中にあっても、いつもお互いのことを想い、私たちはもっと強く生きなければなりません。
生きてさえいれば、希望があります。  周庭 2020年6月30日

 ジョシュア・ウォン(黃之鋒): ツイッター
Joshua Wong 黃之鋒   @joshuawongcf
I hereby declare withdrawing from Demosisto...
If my voice will not be heard soon, I hope that the international community will continue to speak up for Hong Kong and step up concrete efforts to defend our last bit of freedom.

 ジョシュア・ウォン氏のツイートの最後の一文が切ない。
 「もし、私の声が聞こえなくなったなら、国際社会が香港のために声を上げ、香港人の最後のささやかな自由を守る具体策のステップアップを願う。」
 中国政府が国家安全法を香港に導入することについて、国際社会は、外野での批判はしたものの結局はあまり声をあげることもなく受け入れてしまった。この現実を仕方なく受け入れつつも、それでもすがる思いで期待を示さざるを得ない、そんな彼らの無念の声が聞こえてくる。

(了)

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