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2021/05/11

中国報道官が北斎画像で福島の処理水問題を強烈に批判


この野郎またやりやがったな。まずは下の画像を見てください。
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「Lijian Zhao(趙立堅中国外務省副報道局長)ツイッター2021年4月26日付」(https://twitter.com/zlj517)より

中国報道官が北斎画像で福島の処理水問題を強烈に批判
 2021年4月26日付中国政府のツイッターにて中国外務省の趙立堅副報道局長がツイッターに画像を添えて投稿。ご覧の葛飾北斎の名画、富岳三十六景の「神奈川沖の浪裏」を加工して、富士山を原発サイロに、波に漂う船に乗る人を防護服を着た作業員と思しき者が放射能標識のついた容器から処理水を海洋投棄している姿に描き変えた画像に偽造したものを投稿しました。ここにツイートのコメントとして、「An illustrator in #China re-created a famous Japanese painting The Great Wave off #Kanagawa. If Katsushika Hokusai, the original author is still alive today, he would also be very concerned about #JapanNuclearWater. (日本の葛飾北斎の名画「神奈川沖の浪裏」を中国のイラストレーターが加工したものです。原画の作者北斎さんが存命であったなら日本の原発処理水の問題には大いに関心を持ったことだろう。)」と添え書きしました。非常にたちの悪い名画を使った強烈な誹謗中傷です。これまでもこの趙副報道官は、どこかの国の外交政策や国内問題を、記者会見の場や公式ツイートにて、過激な言葉を使って誹謗中傷したり、ねつ造投稿画像を使って揶揄したり、意図的に問題を煽るスタイルで中国外交の一翼を担ってきました。一個人のアカウントではなく「China Government Official」という政府の公式アカウントを使って中国外交のコメントの流し方の一翼を担っているところが特徴的です。
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趙立堅 中国外務省副報道局長 (本人ツイッター(https://twitter.com/zlj517)より)

中国の対日外交の絶好の攻撃目標:福島原発処理水の海洋放出問題
 これに先立つ2020年4月13日、日本政府は福島第1原発で日々貯まっていく処理水の貯水の限界に鑑みて、海洋放出の方針を決めました。直後に麻生太郎副総理が同日の記者会見にて、WHOの定める基準を前提に余計なことを言いました。「飲んでも何ということはないそうだ」。 これを受け、前述の趙副報道局長が直ぐに噛みつきました。「飲めるというなら飲んでみろ」。 これに対し麻生副大臣は(4月16日の会見にて)、これまたよせばいいのに言い返しました。「飲めるんじゃないですか?」。
 ことほどかように、中国にとって対日外交において、この福島原発問題は、なかんずく処理水の海洋放出問題は中国にとって絶好の攻撃目標です。今や対日外交において歩調を合わせている韓国と相まって、徹底的に処理水問題について、やれ「無責任」だの「国際海洋法裁判所への提訴」だのと攻撃の手を緩めません。この問題は、確かに海洋放出する以上は近隣国として意見を言うのは尤もだとは思いますが、攻めている問題の本質についての科学的な根拠をもって攻めてこず、ただただ一緒くたに「放射性廃棄物」をそのまま海に流すようなイメージを言葉の端々に感じる責め方なのが許せないところです。悪意しか感じません。 日本政府は、一応、科学的根拠に基づいて「処理水」やその処分方法の検討について様々な検討をした結果、海洋放出という方法にした、その影響についても科学的な根拠をもって説明しています。 もちろん異論はあるでしょう。それが対抗する科学的根拠をもって攻め立てて来るなら、日本政府として真摯に受け止めねばならないと思います。 しかし、中国や韓国の処理水への「No!」の声は、科学的根拠に基づく反論というよりは「反日キャンペーン」の色合いしか感じられない程、ただの「生理的反発」の発露になっています。

特に、この絵の投稿は言語道断
 蒸し返すようですが、趙報道官のこの絵のツイッター投稿は許せませんね。
 こいつは、昨年11月に、現在中国と何かと関係悪化が懸念されている豪州について、アフガニスタンにおける豪軍兵の戦争犯罪の問題について、今回と同様の心無いねつ造画像をツイッタ―投稿し誹謗中傷しています。これもひどい話ですよ。下の画像をご覧ください。
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「Lijian Zhao(趙立堅中国外務省副報道局長)ツイッター2020年11月30日付」(https://twitter.com/zlj517)より

 細部は、私のブログの2020年12月9日付「『豪軍兵がアフガンの幼児にナイフを』中国報道官の異常なツイート画像の件」で取り上げたので、興味があったらご覧ください。
 上の画像ですが、・・・大きな豪州国旗の上で豪軍兵が、子羊を抱えるアフガニスタンの幼児の頭に豪州国旗を被せて、クビにナイフを突きつけています。「Don’t be afraid, we are coming to bring you peace! 怖がらなくていいよ、我々は君たちに平和をもたらすためにやって来たのだから。」というコメントが添えられた、写真のように見えるフェイク画像です。絵面があまりにエグイので、ここではモザイクがかけられた画像を貼りました。(趙報道官のツイッターでは現物が出ています。)趙報道官はこれにコメントをつけ、「Shocked by murder of Afghan civilians & prisoners by Australian soldiers. We strongly condemn such acts, and call for holding them accountable, (豪軍兵によるアフガニスタンの市民や捕虜の殺害があったとの報に、強い衝撃を受けた。我々はこのような行動を強く非難し、その責任を問う。」とツイートしました。
 このネタ元の豪軍の戦争犯罪というのは、アフガン戦争に派遣された豪軍兵が、派遣間もない新兵に現地での生き残りのための通過儀礼的経験として「拘束したタリバン兵と思しき現地民を射殺させる」という犯罪行為を一部部隊が実施していた、という悲しい事案です。豪軍内の部内調査で明らかになり、豪軍は綱紀粛正のため公明正大に公表したものです。起きた事案は悲しい事実ですが、豪軍の「辛い事実」を隠さず公表し、罰すべきものを罰する姿勢は見上げたものだと思います。他方、趙報道官は、当時悪化しつつあった豪中関係を反映させて、このツイートで揚げ足を取って誹謗中傷したわけです。豪州首相は当然激怒しました。
 つくづく、中国という国は普通の国ではないなと痛感します。こうしたツイート主が市井の著名人だったら謝罪がなくてもいいと思います。しかし、このツイートは一市民のきままな発言ではなく、政府報道官の公的なコメントと理解されるべきものです。国家がこうした挑発的なツイートをイケイケの報道官に出させる・・・普通の国じゃないですね。
 今回の「神奈川沖の浪裏」のねつ造画像も、同じ考えで中国外交の一翼を担っています。こんな挑発的な、しかもフェイク画像を使ってよその国を貶めるようなことします?日本政府はもっと激怒すべきです。

(了)

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