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2019/03/02

米朝首脳会談は長い目で見よ

米朝首脳会談は長い目で見よ

   2月27-28日の米朝首脳会談について、各国の受け止め方やマスコミ論調は、そのほとんどが「決裂」と悲観的に論じられています。私見ながら、それは短慮に過ぎると思います。かくも複雑な問題は、長い目で見て慎重に手堅く適切に対応すべきです。たかだか2回目の会談でクリアカットな問題解決を望んでいたのだとしたらバカ過ぎますよ。一喜一憂せず、長い目で見守りましょう。
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(2019年03月1日付 BBC Japan 「【解説】2回目の米朝首脳会談はなぜ決裂したのか」(写真Reuter)より)

<ポイント>
① 問題の本質は「北朝鮮の核の脅威を解消すること」
② これまでも北朝鮮は国際社会との「完全、検証可能かつ不可逆的な非核化」(CVID)の完全な履行という約束を度々裏切ってきているので、今回はCVIDでなければならないこと (最近はトーンを下げたFFVD(Final Fully Verified Denuclearization)という用語を使っている。)
③ そうした条件を北朝鮮が真摯に取り組んで、それが誠実に履行されていることが国際的にモニターできて、そこで初めて国際社会は経済制裁の緩和や様々な援助を与えること
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27日、ハノイで会談するトランプ米大統領(左)と金正恩朝鮮労働党委員長=AP
(2019年2月27 付 読売新聞オンライン 「20:432回目の米朝首脳会談、始まる…1対1の形式」より)

   この原則なしに妥協してはならず、その意味において、時間をかけてでも慎重かつ適切に、事前の協議の場で事務方が詰めるという外交ステップを踏むべきです。

   とは言うものの、実際、北朝鮮のような国が事務方同士の詰めで逐次に誠実な対応になるわけではないのです。偉大なる指導者・主領様、独裁者たる金労働党委員長が部下に方向性を命じてくれないと進められません。「よし分かった。今後は非核化を逐次進めよう。その見返りに安全保障と政権への不可侵の確約を得て、制裁を解除させ各種援助を得よう。細部はお前ら事務方同士で詰めろ。」とでも方向性を決めてもらわないことには、勝手には動けません。首脳会談に期待すべきはそこだったのでしょう。

   トップ同士が話し合うからには、細かい詰めを踏まえた上で、共同宣言に踏み切る上で最後の条件闘争のみという段階までは事前に自国内の協議で詰めておかないと。その上で二国間の事務方の首脳会談前の詰め、そのお膳立ての上でトップ間の会談で踏み切るかどうかの判断をすることになります。要するに今回の首脳会談は事前の準備が相互に不足していたわけでしょう。

   ただただ、今後時間をかけてでも詰めればいいのです。
   アホなマスコミや米国内の政治的な動きを見ると、「決裂」と悲観したり、トランプ大統領の金委員長擁護の発言(北朝鮮に拘束された末に死亡した米学生に係る責任について)を捉えて問題視したり、ロシア疑惑で元側近が反旗を翻したことが判断に影響しただの・・・くだらないですね。そうした海面上の波しぶきのような論調に惑わされず、気象衛星的な視野で潮目やグローバルに雲行きを見るべきです。その意味において、珍しくトランプ大統領は慎重に発言しています。いつもならTwitterや会見で口汚なく相手を罵倒したり酷評したりしますが、今回は今後の交渉のために、慎重に発言していますね。少しだけ見直しました。
(了)


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