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2019/04/27

初の金−プーチン会談 プーチン技あり!

初の金−プーチン会談が2019年4月25日(木)につつがなく終了しました。 2019年4月26日付VOA記事「Kim Jong Un leaves Russia after summit with Putin」がその概要を伝えていますので、ポイントを整理しました。やはりプーチンは、一応のリップサービスはするものの、本件で北朝鮮問題で大きく勝負に出るようなことはなかったですね。
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Russian President Vladimir Putin, right, toasts with North Korea's leader Kim Jong Un after their talks in Vladivostok, Russia, April 25, 2019. (VOA, April 26, 2019, "Kim Jong Un Leaves Russia After Summit with Putin" より)

<ポイント>
① 2019年4月25日(木)、北朝鮮の金委員長-ロシアのプーチン大統領間の首脳会談がウラジオストクで持たれ、短時間ながら概ね成功裡に無事終了し
た。

② 会談後、プーチン大統領は、北朝鮮の非核化をめぐって手詰まり状態の米朝交渉の打開と北朝鮮が望む経済制裁の解除の問題について、じ後は大きな役割を果たす所存、とコメント。また、金委員長との会談について米国とも情報共有したいと語り、金委員長は核開発を断念することについて前向きであるが、それは多国間の合意の下で北朝鮮の安全保障の明確な保証が得られることが前提条件である、と金委員長の考えを代弁した。

③ 金委員長は会談の中で、米朝会談で米側が示した一方的な交渉態度が交渉を閉塞状態にし、朝鮮半島を切迫した状況に追い込んでおり、今後の米国の交渉態度に全てがかかっている、と米側を批判した。

④ 今回のロ鮮首脳会談の結果として具体的な措置などはない。プーチン大統領は金委員長の立場に理解と支持を示し、都合のいい時期に今度はプーチン大統領が北朝鮮を訪問することを快諾した。

<寸評>
− 4月19日にアップした「金−プーチン会談の動きと両者の思惑」でそれぞれの思惑についての分析記事の要約を書きましたが、記事の読み通りでしたね。
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金委員長はプーチン大統領を米朝交渉の行き詰り及び経済制裁による経済の逼迫の打開の糸口をロシアに求め、対米交渉の自由度を確保を期待。
他方、プーチン大統領は、北朝鮮に対する影響力の増大及び核開発問題の重要なステークホルダーとしてのロシアの地位の強調に期待
周辺関係国にとり、会談によりロシアが北朝鮮問題の掻き回し役になるのことは懸念材料
しかし、プーチン大統領は金委員長の思惑に反し、「朝鮮半島の現状維持と非核化」がロシアの国益であり、米国の立場と認識を共有。その理由としては、北朝鮮は引き続きロシアにとって在韓米軍、在日米軍のバッファゾーンとして現状維持が望ましいこと、また、韓国はロシアの重要な貿易相手であり、今や北朝鮮に肩入れしつつある韓国を動揺させることは国益に反すること、などが挙げられる。
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− 会談の成果について、金委員長は自らの思惑を概ね達成できたという印象を持ったことでしょう。しかし、プーチン大統領は何ら具体的な成果物を与えていません。金委員長を満足せしむる理解や支持を表明したものの、他方でプーチン大統領は米側と情報共有すると言っているので、トランプ米大統領にとっても「掻き回し役」とは映らず、むしろ北朝鮮の危うい核開発への懸念を共有する有志国という見え方ではないでしょうか。むしろ、今後はロシアの意見も一応聞いてやる必要が出てくるかも。

やはりプーチンは抜かりのない奴、只者ではないですね。技あり!と言えましょう。
(了)


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