ホルムズ海峡は米抜きの海賊対処方式で!
ホルムズ海峡は米抜きの海賊対処方式で!

◯ 米国が有志国連合を呼びかけ
米国のダンフォース統合参謀本部議長が、ホルムズ海峡の緊張に対応するための有志連合の海上作戦を提唱し、日本にも声を掛けている、との報道が昨日(2019年7月11日(木))の各紙の一面を飾りました。やはり来ましたね。私はG20の時にこの話が出てもおかしくないと思っていました。
◯ 各紙が報道「日本にはムリ」?
しかし、不満なことに、各紙とも「日本は法的枠組み上ムリ」との判で押したようにしたり顏で論じていたこと。ペルシャ湾-ホルムズ海峡の危機は、日本は勿論のこと世界の原油価格を揺るがす経済の大問題であり、それをどう対応すべきかという観点の話をすべきであるのに、天下の大新聞やテレビ局が日本の島国的お家の事情を論じていたことです。真剣に考える時期ですよ。
◯ 米国抜きの海賊対処方式ならやれる!
私見ながら、「できる。いや既に実施している!」と考えています。要は、現在実施中のソマリア沖アデン湾の海賊対処行動の枠組みを、そのままホルムズ海峡に持って来れば良いのです。但し、ダンフォース統参議長が言っているような米国主導ではなく、米国抜きの有志国連合による海域の警戒及び商船の護衛を実施すべきです。ここでは、米国抜きのであることが肝要です。米国主導では「対イラン」の構図が濃厚になりイランの反発を買い、かえって海峡の緊張を高めてしまいます。米国抜きで、日本やEUの海軍部隊が基幹となった有志国連合の中立的な海域の警戒であることを鮮明にすることが肝要です。それならイランも反発しません。あくまで正体不明の商船へのテロ攻撃を抑止するため、有志国連合の海軍部隊による警戒及び商船の護衛をするのです。
◯ 具体論
ソマリア沖アデン湾で実施している要領の応用でできますよ。上空をP3Cのような哨戒機がパトロールして不審船の行動を警戒するとともに、海域のあちこちに艦船がパトロールし、商船とも国際無線で情報を共有する。何か不審な動きあらば艦船が直接現場に急行する。近郊の港湾に臨検用の特殊部隊をヘリで待機させて、必要により投入する。今だってソマリア沖アデン湾で実施しており、これで航行する世界の商船に安心して安全航行できる基盤を提供しているわけですから。
勿論、「法的枠組み上ムリ」論者が懸念するように、海賊対処法そのものの適用は難しいでしょう。なら、海賊対処法の対象の改正か、新法(但し時間がかかる)か。そこは当面の処置をしつつ、じ後の法的枠組みの対応が必要でしょう。まず国際的な視野に立って、日本も主体的に国際的協調態勢に参画し、国際的な海軍部隊による警戒と護衛の作戦の枠組みを作ることが肝要であり、次いで日本としていかなる形で参加貢献するのか、これを実施する上で日本にはできない部分を考慮して、国際的な役割分担すればいいのです。日本はできる部分で貢献すればいい。哨戒機による上空からの警戒監視情報の提供のみ、という手だってある。肝心なことは、この海域を航行する世界の商船に安心安全を提供すること。日本にできますよ。だって既にやっているんだから。攻撃してくる相手はイランなんですか?イランは否定しているんでしょ?このような海域の警戒で、物理的な抑止になることは間違いなしです。アホな野党が戦争に巻き込まれる論を展開すると思いますが、これは集団防衛の話じゃない、あくまで海域の警戒です。国家間の戦闘になるのであれば予め留保をとって有志国連合から離脱すれば良い。
◯ 官僚や制服組は脳漿を絞れ!
こういった話があると、すぐに法的枠組みや前例がないことを理由に「ムリ」と言いますが、政治を支える官僚や制服組がしっかり補佐しなければなりません。アホな法律家やコメンテーターに煙に巻かれるべからず。やれる!10年前に海賊対処行動を可能にした時のように、やればできる!頭の固い官僚達は、脳漿を絞れ!市ケ谷の制服組も実行可能たらしめるべく脳漿を絞れ!政治家に説明してサポートしろ!
(了)


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◯ 米国が有志国連合を呼びかけ
米国のダンフォース統合参謀本部議長が、ホルムズ海峡の緊張に対応するための有志連合の海上作戦を提唱し、日本にも声を掛けている、との報道が昨日(2019年7月11日(木))の各紙の一面を飾りました。やはり来ましたね。私はG20の時にこの話が出てもおかしくないと思っていました。
◯ 各紙が報道「日本にはムリ」?
しかし、不満なことに、各紙とも「日本は法的枠組み上ムリ」との判で押したようにしたり顏で論じていたこと。ペルシャ湾-ホルムズ海峡の危機は、日本は勿論のこと世界の原油価格を揺るがす経済の大問題であり、それをどう対応すべきかという観点の話をすべきであるのに、天下の大新聞やテレビ局が日本の島国的お家の事情を論じていたことです。真剣に考える時期ですよ。
◯ 米国抜きの海賊対処方式ならやれる!
私見ながら、「できる。いや既に実施している!」と考えています。要は、現在実施中のソマリア沖アデン湾の海賊対処行動の枠組みを、そのままホルムズ海峡に持って来れば良いのです。但し、ダンフォース統参議長が言っているような米国主導ではなく、米国抜きの有志国連合による海域の警戒及び商船の護衛を実施すべきです。ここでは、米国抜きのであることが肝要です。米国主導では「対イラン」の構図が濃厚になりイランの反発を買い、かえって海峡の緊張を高めてしまいます。米国抜きで、日本やEUの海軍部隊が基幹となった有志国連合の中立的な海域の警戒であることを鮮明にすることが肝要です。それならイランも反発しません。あくまで正体不明の商船へのテロ攻撃を抑止するため、有志国連合の海軍部隊による警戒及び商船の護衛をするのです。
◯ 具体論
ソマリア沖アデン湾で実施している要領の応用でできますよ。上空をP3Cのような哨戒機がパトロールして不審船の行動を警戒するとともに、海域のあちこちに艦船がパトロールし、商船とも国際無線で情報を共有する。何か不審な動きあらば艦船が直接現場に急行する。近郊の港湾に臨検用の特殊部隊をヘリで待機させて、必要により投入する。今だってソマリア沖アデン湾で実施しており、これで航行する世界の商船に安心して安全航行できる基盤を提供しているわけですから。
勿論、「法的枠組み上ムリ」論者が懸念するように、海賊対処法そのものの適用は難しいでしょう。なら、海賊対処法の対象の改正か、新法(但し時間がかかる)か。そこは当面の処置をしつつ、じ後の法的枠組みの対応が必要でしょう。まず国際的な視野に立って、日本も主体的に国際的協調態勢に参画し、国際的な海軍部隊による警戒と護衛の作戦の枠組みを作ることが肝要であり、次いで日本としていかなる形で参加貢献するのか、これを実施する上で日本にはできない部分を考慮して、国際的な役割分担すればいいのです。日本はできる部分で貢献すればいい。哨戒機による上空からの警戒監視情報の提供のみ、という手だってある。肝心なことは、この海域を航行する世界の商船に安心安全を提供すること。日本にできますよ。だって既にやっているんだから。攻撃してくる相手はイランなんですか?イランは否定しているんでしょ?このような海域の警戒で、物理的な抑止になることは間違いなしです。アホな野党が戦争に巻き込まれる論を展開すると思いますが、これは集団防衛の話じゃない、あくまで海域の警戒です。国家間の戦闘になるのであれば予め留保をとって有志国連合から離脱すれば良い。
◯ 官僚や制服組は脳漿を絞れ!
こういった話があると、すぐに法的枠組みや前例がないことを理由に「ムリ」と言いますが、政治を支える官僚や制服組がしっかり補佐しなければなりません。アホな法律家やコメンテーターに煙に巻かれるべからず。やれる!10年前に海賊対処行動を可能にした時のように、やればできる!頭の固い官僚達は、脳漿を絞れ!市ケ谷の制服組も実行可能たらしめるべく脳漿を絞れ!政治家に説明してサポートしろ!
(了)


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